6月、女神アフロディテ
6月がめぐり、もうなかばも過ぎるころですが、Luna Somniumの今月は女神アフロディテとのつながりを強めています。――今月のすべてのセッションにこの女神のエネルギーは副次的に作用してくれています。
古代ギリシアの女神であるアフロディテは、金星と深いかかわりをもちます。
金星は、愛、美、喜び、楽しみを象徴する星であり、だからこの女神が守護し、サポートしてくれる領域も、その“象徴”のなかに見ることができます。
アフロディテのつかさどる美。
アフロディテは「あなたのここが美しくないから、こう変更しなさい」というようなことはけっしていいません。容貌に関することなら、なおさらそうです。
たとえば自分の顔を“美しくない”と思っているひとがいたとして、「それならそれを別のものにつくりかえればいいじゃない」みたいなことを、彼女はいわないということです。
手術によって(肉体に物理的な痛みがともなう方法によって――あるいはそれを意識は“麻酔”によって覚えていなかったとしても。自分は“忘れていた”としても痛みというものは肉体の記憶に残るから)、本来のかたち、持って生まれたかたちを変えなさいとは、彼女はいわない。
そのかわりに「“いま”自分にあるもののなかから美しいと思うものをあげてみて」とか、わたしたちがもっとも自身のなかから美しさを見いだすのが困難な状況、起床したばかりで髪はぼさぼさで寝ぼけまなこ、顔も洗っていなくて、みたいなときとか、疲れてぐったりしているのが顔や表情、からだの動かしかたなどにあらわれているようなとき、「“いま”の自分を鏡のなかに映してごらんなさい」というように働きかけ、「どんなふうに見える? ひどい状態だと思う? そう感じるならそれはあなたがあなたに下しているひとつの“判断”なわけだけど、それなら“いま”この状態のあなたから、みっつ美しさを見つけてみなさい」と、そんなふうにうながしてきます。
自分のなかにそれを発見してゆくことは、自身を愛することの勉強なのだと。
みずからの美を自分自身の眼差しと言葉によって見いだすことでその美は拡大され、自分への愛も深まってゆくのだと。
そしてそのように自分自身をうつくしいもの、いとおしいものとして扱うことで、みずからへの愛や美を深めることで、わたしたちのハートはオープンになってゆく。
ハートがオープンであるということは、同時に“感謝”に気づく力、感じる力が強いということでもあります。感謝に気づく力、感じる力は、「“いま”自分に“ある”ものに気づく力、感じる力」のことでもあり、そしてその力は磁石のように外からの自分自身への感謝、自分自身が外にむけて感謝を感じることを引き寄せてきます。
毎日生きているなかで生活というものが、わたしたちの重荷や負担となり、つねに疲労とともに過ごすことが習慣化されているとき、人生の体験を喜びとともに味わうことを忘れてしまいます。
その“喜び”というものを自分の人生のなかに招き入れてもいいのだ、というゆるし。
それがあるのは自分でなくてほかのひとの人生であり、自身の人生にはそのようなものとは無縁だと思うとき、肉体と心をもって生まれてきたわたしたちのこの人生の果実の、もっともおいしい果汁をとりこぼしてしまう、だから“喜び”が生じるはずだったその場所から枯渇感や欠乏感、無価値観を招いてしまう、ということにつながってゆく。
生き生きと、喜びとともに美を創造すること。自分自身も、人生も。
それはわたしたちの誰もが生まれながらに持っている権利でもあると、アフロディテは教えてくれます。
「あなたが自分を愛するとき、あなたは自分の権利を知り、人生への責任を知り、自分自身への労り、きちんと面倒をみてあげるということがどういうことなのかを知り、それらすべてのものでつながれた“王冠”を戴冠していることが健全な自己愛であることを知り、そしてあなたが自分を愛するとき、さらにたくさんのものやエネルギーをあなたのほうにむけて受けとることができるようになります。」
「そのようにして生きることで、あなた自身が“愛”をおさめる器のようになって生きることができるということです。」
【キイワード】
・喜びとともに人生を創造する
・愛とともに自分を育む
・自身の美を受けいれることで発展させる
・発展させた美を周囲にもひろげてゆく
・ハートをひらく
・感謝とつながる
・セクシャリティの癒しと解き
・女性性の回復
・受けとり上手が幸せ上手(感謝、愛、美に“気づく”力)
これまではその月の女神たちと呼応する宝石が散りばめられているキャンドルを選んできたのですが、今月はすこし趣向を変えて、“Sanctuary”“Brilliant ”をテーマに薔薇をはじめとした花々が封じこまれた、王冠モチーフの白いキャンドルを灯しています。
ボッティチェリの『春』
画家ボッティチェリは、印象的にアフロディテ――ヴィーナスを描いています。ひとつはその“出現”をあらわした『ヴィーナスの誕生』、ひとつは生まれた女神がみずからの世界を統治するまで自身の愛と美を育んだ姿を描いた『春』
女神の誕生の瞬間、そしてそののちの女神が女神としてその花の蜜の芳しさが香り満ちる、季節のときを。『春』は開花した女神の“花”のかたちが描かれたものだと、わたしは感じます。
【これからの今月の予定】
19日から21日(夏至)、遠隔の女神のエネルギーのカートオープン
28日、今月のセッション(対面、あるいは遠隔)を受けてくださったかたへの女神アフロディテの一斉遠隔ヒーリング(30分)
*余談として
さきの満月が海に浮かぶ真珠のようだった、そして自分を照らしだす鏡のようだった、という話を満月から数日経ち、一週間が経ったいまもまだひとと話をするたび、満ちた月にそのように感じたこととして自分のなかから出てくる言葉があるのですが、金星と深いかかわりをもつアフロディテもまた、月に“女神の秘密”とでもいうべきものを隠しています。
海の泡から生まれたとつたえられることもあるアフロディテと、海から生まれる真珠。そして月。
先月の女神はペレでしたが、興味深いことに5月のセッションをとおして「鹿児島」や「桜島」というキイワードがあらわれるかたが複数いらっしゃいました。
それはペレと“火山”のかかわりのひとつのあらわれではありましたが、その現象をとおしてわたしは「桜島」の“桜”は木花之佐久夜毘売の“桜”なのかもしれないと感じ(ペレと木花之佐久夜毘売につながりがあることは以前から気づいていた、知っていたので)、調べてみたところやはりそういった伝承があるということで、そのようなキイワードを受けとったこと自体、わたしにはひとつのギフトでした。
ペレと「富士山(木花之佐久夜毘売の山)」の親和性はまえから知っていたけれども(富士山はペレが守護する“聖なる山”とあらゆる意味でそっくりなのだそうです)、「桜島」のことはクライアントさんをとおして気づけたことで、そういえばここのところ鹿児島にとても気持ちが惹かれていたのだった、と自分のなかに確認したりなどしました。
――と思えば、今月いらしてくださったかたがたから富士山や富士五湖の話、そこに足を運んできたとか、これから行こうと思っているというような予定をうかがう機会があったりして、先月の流れからの今月を感じてもいます。
そのようにして受けとってくださった女神のエネルギーとその存在の息吹がそれぞれのかたに根づいているのを感じることができるのは、嬉しくありがたいことだと思っています。
木花之佐久夜毘売がペレと深いかかわりをもつように、アフロディテもまた、ペレとそのような関係にあることをわたしは感じます。
「すべては数珠つなぎ」と先月にもわたしは幾度もさまざまな場面でいっていたらしいのですが、あらゆることは数珠つなぎであること、さまざまな現象をとおして教えられます。
長い蛇の足になりましたが、なんとなく自分のためにも書いておきたかったので。
LOVE♡