5月、女神ペレ

 

 

 

 Luna somniumの5月は、女神ペレとのつながりを深めます。

 

 ペレはハワイの女神で、火山、溶岩、噴火といった、“火”に深いかかわりをもつかたです。

 

 情熱的で猛々しい炎そのものであるこの女神は、コントロールできないスピリットを体現する存在です。

 

 だからペレは、なにものにも縛られない、囚われることのない“自由”のなかに、わたしたちを招くことをサポートしてくれる女神でもあります。

 

 ペレとつながるということは、誰もが自分自身の内側にもっている、みずからの“神聖な火”とつながることでもあります。

 

 ときにわたしたちのなかにあるその“火”は、怒り、恨み、後悔など過去にのこした遺恨によって“神性さ”と隔てられていることがあり、そのときこの女神は、エネルギーのファイアークレンジング(火の浄化)でそれらの感情の解放、毒素の放出をおこなってくれます。

 

 またみずからを疲弊させている心配や不安を溶かしてくれる働きかけもありますが、それは“内なる情熱”とつながるには、自分自身が抱えている“重さ”を手放してあげることが大切なことであるからです。

 

 感情的、思考的な“重さ”があるとき、わたしたちは「“いま”を生きる」ことを忘れてしまっています。そしてその“重さ”が肉体的、エネルギー的にも影響をあたえます。

 

 それに見て見ぬふりをして自分をごまかしつづけるとき、それは蓄積され自身を構成する“地層”となり、それが限界に達したときに“噴火”する火山となりえます。

 

 火山の女神であるペレは、わたしたちのなかで噴火が起きるのを未然に防ぐことを手助けしてくれます。

 

 そして地球とのつながりも深め、わたしたちをグラウディングしてくれます。

 

 ペレの火の赤は第1チャクラの色で、それは“”を意味します。

 

 地球はわたしたちが生きる星なので、そのつながりを深めること、そこにすこやかな“根”をのばすこと、グラウディングがなされていることは、わたしたちの「生きやすさ」「生きづらさ」にも関係があるものです。

 

 いつもなぜだか疲れている、いらいらする(感情が安定しない)、不安を抱きやすい、喜びを感じにくい、などがある場合、第1チャクラに滞りが生じていることがあります。――わたしたちが不安や怖れに占められているとき未来を生き、後悔や遺恨に占められているとき過去を生きているため、“いま”ではない場所に自分自身の視点が置かれているがために“重く”なっているものがあるならば、ペレはその“重さ”をクレンジングしてくれる女神であるということです。

 

 そして生きづらさの原因になっている「生きる苦しみを味わうことが経験をとおして学ぶことであり、それによってわたしはより強くなる」とプログラミングされている思考の幻想があるなら(その“学び”をもう終わらせていいのに、終わらせられないでいるのなら)、「生きる喜びを感じることでわたし自身の活力を拡大し、心身ともに安定し、自分自身を育むこと」にシフトしてゆくこと、自分に許可する力をあたえてくれます。

 

 怒りも喜びも原動力となる感情ではありますが、「怒り」を原動力にするか、「喜び」を原動力にするかで創造されるものは変わり、そこに宿るエネルギーも変わり、だから未来も変わります。

 

 ペレはわたしたちが「自分自身の神聖な火とつながること」――だから“喜び”を原動力とすること、それによって本来の自分とそれに沿った人生を生きることを見守ってくれます。

 

 

 

 

 

 今月のキャンドルは、ペリドットが入ったものを選びました。

 

 ハワイはペリドットの産地ですが、キラウエア火山が噴火したとき生じた火山弾は雫のかたちをして、そのかたちを過去のひとたちは“涙”に見たて、そこに女神の力が宿り、火の浄めと邪悪なものを焼き尽くし断ち切る魔除けの力があるとつたえました。

 

 その火山弾にペリドットもふくまれることから、ペリドットには「ペレの涙」という名がついています。

 

 また古代エジプト人は、ペリドットを「太陽の石」と呼び、この宝石が空から降ってきたと信じ、この石を崇拝したのだそうです。

 

 火や太陽をつかさどるこの石は、夜にかがやきを放つ宝石であるといわれ、そのため暗闇に対する恐怖を打ち消してくれること、ネガティヴな感情を取り除くこと、悪しきものから守ってくれる魔除けともなり、それは女神ペレのパワーとおなじ力でもあること、「ペレの涙」と呼ばれることも、おなじ力同士が引きあって生まれた神話を感じます。

 

 

手持ちの書籍、『ペレ ハワイの火山の女神 (Herb Kawainui Kane)』の表紙から。



 

 ペレは怒りと衝動で残忍さをあらわす女神であるとつたえられることもあります。

 

 しかしそれはこの女神の一面に過ぎません。自然がわたしたちの心を癒し、慰めてくれることもあれば、牙をむいて襲いかかってくることがあるのとおなじです。

 

 大切なのは敬意と感謝をもつこと。ペレはいつでもあたたかいその腕でわたしたちを抱きしめてくれます。そして苦しみを解き放ってくれる、喜びの意味を教えてくれる、とても懐の深い女神です。

 

 

 【キイワード

 

 ・みずからの神聖な“火”とつながる

 ・グラウディング

 ・ネガティヴな感情のクレンジング

 ・“重さ”に働きかけるための浄化

 ・本来の自分を生きる

 ・“いま”に自身の視点をさだめる

 ・情熱や喜びを取り戻す

 ・レムリア、過去生

 

 

 

 *余談として*

 

 

 4月の中旬を過ぎたあたりから、変容をうながしてくるエネルギーが全体的にも深く、おおきくなっていることを感じられたのでしょうか、この期間に女神のエネルギーを受けてくださったかたは、対面でも遠隔でも、ペルセポネ、ドゥルガー、シヴァ&シャクティマグダラのマリア*1、そしてこのペレなど、「癒し」「自分にとってすでに過去になっているものを手放す」「過去の痛みや衝撃の修復」などに作用するエネルギーを受けてくださるかたが多かったのが特徴的でした。

 

 変容のとき、あたらしきに移るためには、自分にとってふるくなっているもの溶かしてあげることがとても大事なことです。

 

 そのことを魂は知っています。

 

 その月の女神は、わたし自身、ひいてはご縁をいただいているかた、これからいただくかたにとって、だから世のなか全体にとっても、その月に「もっとも必要なエネルギー」「作用するといいエネルギー」となっています。今月が女神ペレなのも、とても意味のあることなのでしょう。

 

 

 

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 いつもあなたがあなたであることを祈って。

 

 

 

 

 

 

 

 LOVE♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:マグダラのマリアは対面のみでお受けしていましたが、先月に遠隔でのご相談をいただき、審議ののち要相談のかたちになりますが(事前に許可をいただくため)、遠隔にも対応することになりました。ご興味がありましたらDM、受付フォームよりお問い合わせください。